森脇裕之 MORIWAKI HIROYUKI 1964年 和歌山県

<メッセージ>
山口勝弘先生のこと

山口勝弘先生の評価は分かれると思う。本展覧会で明らかになったように戦後間もないころの岡本太郎との出会いから発して、「実験工房」、「ビデオひろば」、「ハイテクノロジー・アート」と、戦後日本のアートシーンの先頭を常に走ってきたアーティストで知られているが、その間に数多くの論考、著書を発表して「語る人」でもあった。
卒業時に研究者とアーティストの選択を迫られることがあったが、どちらか選べないけれど、山口勝弘先生のようになると答えて返した。
山口先生はジャンルをあつかった解説本を、海外ではアーティスト本人が書いていることをいつも例に挙げていた。
作品への客観的評価を重要視する先生の創作姿勢は、メディアアートという分野を作りあげてしまったことからもうかがえる。
作品を語るときには、英語に訳すとわかりやすい。主語述語がはっきりしている英語だと、恣意的な記述が出来なくなるから。
論文指導のなかで山口先生は、同時に作品への向き合い方を教えてくれていたことを今も忘れていない。


<略歴>
1989年筑波大学大学院芸術研究科デザイン専攻修了。
LEDを用いたインタラクティブな作品「レイヨ=グラフィー」(1990年)、 「夢を見る夢を見た...」(1995年、ARTEC'95準グランプリ受賞)「Geo-Sphere」(1996年、ロレアル奨励賞受賞)などの代表作では、電子パーツそのものが重要な作品要素となっている。
「記憶の庭」港千尋+森脇裕之(1998年、マルチメディアグランプリ アート 賞受賞) などでメディアを用いたインスタレーションを展開する。
また「宇宙の旅」展(2001年、水戸芸術館開館10周年記念事業)や「ミッション[宇宙×芸術]~コスモロジーを超えて~」展(2014年、東京都現代美術館)などに参加。
種子島宇宙芸術祭総合ディレクター。
<Back