クリストフ・シャルル CHRISTOPHE CHARLES  1964年 フランス

<メッセージ>
岡本太郎美術館のためのサウンドインスタレーション
6台の小型スピーカーそれぞれから6つの異なる音源が会場全体に響き渡る。場の建築的な特徴、壁の形、素材や色、そこに展示されている作品や資料を総合的に意識した上、制作された音源である。
音響素材として、本展覧会のために録音した岡本太郎の梵鐘、山口勝弘の作品に使用された音(クリストフ・シャルル作曲による1992年のメディアオペラの音源、1996年の「山口勝弘ドキュメントビデオ」のサウンドトラック、1999年の大阪市住まい情報センター・モニュメントの音源など)、また、美術館の特殊な建築空間、そして本展覧会の概念や構成作品から得られた手掛りも作曲の要素として組み込んでいる。
音源は複数の時空間が相互に浸透し合うように、つまり他の作品の音や、観客の行動による音、声など、換気、プロジェクター、電気関係の機械音、それぞれの音源は全て同時に聴こえるような構造となっている。

また、山口勝弘の「イマジナリウム」の概念を実現するような音源になればと思う。
イマジネーションを刺激する作品が成り立つために、作家、研究者、理論家と観客の間の「コミュニケーション」は必要不可欠である。
そのようなコミュニケーションを可能とするメディアの充実化は大変有意義であると考える。
メディアアートの観点から、作品はネットワークの中で成り立つという状況であり、実際に展示された際に観客の参加によって「活きて」くる。「作品が完成された状態で展示されるのではなく、美術館が制作工房化してゆくことあるいは新しい情報のネットワークのなかで、作品が形成される。
(略)これらの作品の形成過程を、通信回線上の情報ネットワークに乗せて、地球上の空間・時間の差を無視し作品の共同制作が可能となる」(「イマジナリウム系譜」より)。


<略歴>
筑波大学大学院、在籍時の指導教官として山口勝弘、1993年に修士課程、1996年に博士課程を修了。
山口勝弘監修の「メディアオペラ」(1992年)、「山口勝弘ドキュメントビデオ(The Document Video of Video Installation & Video Sculpture by Katsuhiro Yamaguchi)」(1996年)、「大阪市住まい情報センター・モニュメント」(1999年)、それぞれの作品の音源を担当する。
2000年より武蔵野美術大学映像学科准教授、2011年より教授。
メディアアートを専門に、現代芸術における理論的・歴史的な研究を行いながら、内外空間を問わずインスタレーション及びコンサートを行い、それぞれの要素のバランス、独立性及び相互浸透を追求している。
2016年より、ウェブサイト「山口勝弘アーカイブ」を制作、運営。
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